2007年03月13日

橋爪大三郎の社会学講義

少し毛並みを変えて。

橋爪大三郎の社会学講義


社会学に興味惹かれていた時に買ったまま読んでなかった本書。心理学は人の心理を研究するけれど、必ず社会との作用で心は影響を受けると考え、当時社会学を勉強したかった。ちなみにブックオフで900円だった。
著者は社会学の分野では有名な研究者。優れているかどうかは私にはまだ判断できませんが。本書では社会学とは何か、その成立過程はどのようなものだったかに始まり、その後政治・経済・文化と宗教について講義をしている。実際の講義録というわけではないが、かなり口語調であるため読みやすい。
内容については当たり前と言えば当たり前のことを書いている。そのために目新しい発見というものはないかもしれない。しかし、当たり前のことを社会学ではこのように記述し説明しようとするのかを知れることは有意義であると思う。また著者は日本の社会学を重視しているため、一般的な政治経済の他に日本憲法について、天皇制について、(時代性もあるが)オウム真理教について社会学的に説明しようとしている。このあたりは一般的な社会学というよりも著者の意見が多く書かれているため賛否は分かれるかもしれないが、ひとつの視点を与えられると思う。
ただ残念な点は社会学についての系統的な概説というわけではないので、社会学の方法論の説明が抜け落ちている点である。著者は社会学とは関わりについての学問であると定義するが、関わりというものは決して目に見えないものである。目に見えないものを探求しようとするとき、時にそれは哲学的な、単なる思考になってしまうときもある。初期の社会学者は哲学者の要素も強かった。現在の社会学は社会科学である以上統計学などを駆使した手法を持っていると思うが、その部分が抜け落ちているため本書の記述についても単なる思索であると言い切ることも可能である。そう言う意味では本書はやはり「橋爪大三郎の」社会学講義である。さらに系統的に社会学を学ぶ場合は別の書籍も必要だろう。
posted by hiro at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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