2006年12月17日

精神分析セミナー??

精神分析セミナー 1 (1)


副題は精神療法の基礎。今までその内容が堅そうでとっつきにくく遠ざけていた本シリーズ。しかし、実はセミナーとある通り講義録をテープ起こしして収録したもの。小此木先生や岩崎先生たちが口語でわかりやすく説明しているのでかなり読みやすかった。
内容は精神療法の基礎とある通り、精神分析のことというよりも一般的な精神療法との橋渡し的な内容が多い。だいたい3部構成で、治療構造について、精神分析的診断面接について、入院治療についてという構成になっている。
治療構造はもちろん小此木先生の講義。構造はもはやほとんどの精神療法においてまず最初に扱われるものではないかと思う。その共通点を導きだし、如何に扱うか、治療にどのように影響を及ぼすかが書かれている。
診断面接では伝統的な症状中心の診断とはまた異なる自我の状態や防衛機制を念頭に入れた力動的な診断について書かれている。いわゆる精神療法を行うにあたっては、どのような流派においても、最初に力動的な診断をして精神療法に適応可能かを考えるべきではないだろうか。一律に精神療法を行うことは患者にとっても利することにはならず、あくまで患者にとって利する一手段としての精神療法であるべきである。以前、心理士は見立てが上手くできていないと言われたことがあるのでこの点は今後も重要視していきたい。
入院治療については当然と言えば当然かもしれないが、医師の目線から見た入院治療のことが書いてある。医師がどのように周りのスタッフと連携するか、医師はどのように精神療法と管理を行うべきか。今までは管理と精神療法を行える医師になりたいと考えていたが、入院治療でのその難しさを知る。AT split(管理医とセラピストの分業)の利点や重要性について再考できる。
posted by hiro at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。